コントローラ・ドライバ:コントローラ
FC-514/FC-511/FC-611

新機能
新機能にはUSB、Ethernet、などのインターフェースやティーチング機能、詳細設定機能など、各種機能が追加されました。コマンド体系及び基本性能は旧タイプを引き継いでいる為、旧型コントローラから新型コントローラへの置き換えが容易に出来ます。詳細は下記の製品仕様表及び新旧コントローラ機能比較表を御参照下さい。
※FC-514はスローダウンセンサ搭載ステージ向けコントローラです。FS-3200PXなどを接続する場合に使用します。なお、スローダウンセンサとは、モータ側、反モータ側のストロークの端で動作速度を自動的に下げる機能です。
リミットセンサ突入時即停止処理になるため衝撃緩和を目的に実装されています。
製品仕様表
品番 | FC-514 | FC-511 | FC-611 |
価 格(税別) | ¥700,000 | ¥700,000 | ¥750,000 |
一般 | |||
電源 | AC100〜240V 50/60Hz | ||
質量 | 5.2kg | ||
外形寸法(W×H×D) | 220×88×290mm | ||
消費電力あるいは電力 | AC240V最大負荷時 110VA max | ||
動作温度 | 0〜40℃ | ||
動作湿度 | 20%~80%RH | ||
保存温度 | -10〜55℃ | ||
保温湿度 | 20%~80%RH | ||
使用場所 | 室内 | ||
保温高度 | 2000m以下 | ||
使用高度 | 2000m以下 | ||
最大動作時間 | 連続動作可能 | ||
機能 | |||
制御軸数 | |||
±10nm(±30,±70nm選択可能) | |||
最大動作速度設定値 | 50mm/sec | 30mm/sec | |
指令単位 | 10nm/パルス | ||
移動量最大設定範囲 | |||
エラー検出 | |||
スローダウン機能 | 非対応 | ||
インターフェイス | |||
緊急停止入力 | 1 | ||
GP-IB | 1 | ||
USB | 1 | ||
Ethernet | 1 | ||
I/O | 1 | ||
接続可能オプション | |||
ジョグコントローラ | JC-01 |
新旧コントローラ機能比較表
項目 | 新型 | 旧型 | 項目 | 新型 | 旧型 |
通信コマンド | 82種類 | 22種類 | スリーブ機能 | ● | × |
パラメーター | 113種類 | 46種類 | フイードバック開始タイミング選択機能 | ● | × |
インポジション状況表示 | 4種類 | 2種類 | コマンドエコ-バック機能 | ● | × |
JOGスピード段階 | 3段階 | 2段階 | 原点復帰機能 | ● | ● |
GP-IB | ● | ● | 機械原点復帰センサ抜けサーチ機能 | ● | × |
RS-232C | × | ● | 汎用入力ポート チャタリングチェック機能 |
● | × |
USB | ● | × | 各軸独立ステータス表示機能 | ● | × |
Ethenet | ● | × | 各軸独立動作機能 | ● | × |
ティーチング機能 | ● | × | 加減速時間設定機能 | ● | × |
フィードバック速度設定 | ● | × | 位置決め完了 自動返信機能 |
● | × |
ゼロコントロール機能 | ● | × | ビジー・エラーキャンセル 機能 |
● | × |
カレントダウン機能 | ● | × | カウンタゼロセット機能 | ● | × |
インポジィション判定時間選択機能 | ● | × | ステージテーブル位置登録移動機能 | ● | × |
機能説明
●通信インターフェース
新型コントローラでは通信インターフェースを変更しました。シリアル通信にはRS-232Cより
一般的なUSBを搭載しました。
また、一般的なパソコンに搭載されているLANを用いたEthernetを搭載しました。
計測機器に多いGP-IBは引き続き搭載しております。
※通信インターフェース部分 新FC-111(上)、旧FC-101(下)
●ビジー・エラーキャンセル機能
この機能は、一部エラーとBUSY状態を解除することが出来る機能です。
エンコーダが正常に働いている状態で起こるエラーについて解除することが出来ます。
対象はリミットエラー、オーバーフローエラー、ティーチングコマンドエラーです。
また、外乱等で位置決めが完了せず、BUSY状態が続いてしまう時などにBUSY状態
を強制的にREADY状態へ移行させることが出来ます。
旧型コントローラではこれらのエラーは電源再投入がRESETをしないと解除出来ません
でした。電源再投入やRESETは座標値もクリアされる為、外部から前の座標を再現する
必要がありました。
新コントローラのビジー・エラーキャンセル(BEC)機能では座標値を保持したまま解除
出来るようになり、作業効率が向上出来ます。
●ティーチング機能
あらかじめ、コントローラに動作コマンドをプログラムすることが出来きます。決まった動作
を繰り返し行いたい場合などに便利な機能です。
旧型コントローラではオプションのジョイスティックコントローラに同様の機能としてマクロ
機能がありました。
新型コントローラではコントローラ内臓の機能として搭載されており、登録出来るチャンネル
の数や行数、登録出来るコマンド(ループコマンドなど)が増えました。
5つのチャンネルにそれぞれ200行までプログラムを登録することが出来ます。
ティーチング機能比較
項目 | 新型 | 旧型 |
コマンド登録方法 | コントローラ内部メモリーへ登録 | ジョイススティックコントローラ (オプション)へ登録 |
登録チャンネル数 | 5チャンネル | 2チャンネル |
各チャンネル登録行数 | 200行 | 32行 |
実行方法 | コントローラ・キー操作 | ジョイスティックコントローラ スイッチ(オプション) |
コマンド | ||
ジョイスティック(オプション)キー操作 | ||
I/O |
●ゼロコントロール機能
この機能はインポジション範囲内でもフィードバック制御を接続する機能です。
旧型コントローラではインポジョン範囲内にステージが移動したら、フィードバック制御
を停止させていた為、目標位置に対して幅を持って位置決めをしていました。
新コントローラではゼロコントロール機能をオンにすると目標位置でステージを位置決め
することができ、再現性が向上しました。
・旧型FC-101で0μm地点へ動作させた場合
旧型FC-101ではインポジョン範囲(黄色の範囲)内で位置決めが完了して、フィードバック
制御が止まり、ステージが停止します。
旧型FC-101の場合
・新型FC-111で0μm地点へ動作させてた場合
新型FC-111ではゼロコントロール機能がオンの場合にはインポジョン範囲(黄色の範囲)内
でも赤い範囲内へフィードバックが掛かります。オンの場合にはには旧FC-101と同様の
黄色または赤色の範囲内でフィードバック制御が止まり、ステージが停止します。
新型FC-111の場合